大人になった今だからからこそ着たい、夏の和装“ゆかた”。
上品で洗練された着こなしを提案します。
◆ゆかたの着こなし
ゆかたとは、薄手の木綿生地に染めを施した、単衣仕立ての着物を指します。平安時代、入浴時に纏った湯帷子(ゆかたびら)が起源といわれ、寝間着・下着として使われたものが、江戸時代には外出着になりました。
着物のように長襦袢を使わず、素肌に着るのがゆかたの特徴です。ただし、汗や透け感が気になるので、肌着や裾よけは身に付けた方が良いでしょう。サラリとした着心地や見た目の涼やかさを生かして、夏の着物として6〜9月の間に着ます。
一方、あえて長襦袢を合わせて半襟を見せたら、夏着物としても使えるので、少し格式の高いランチや観劇にもおすすめです。名古屋帯や足袋を合わせて、より着物っぽく着こなせるのも、ゆかたの魅力です。
◆ゆかたの所作
大人のゆかたは、着崩れずに美しく着こなしたいもの。ゆかたを引き立てる上品な所作を目指しましょう。
たとえば、歩き方。背筋を伸ばし内股気味に歩けば、裾が乱れません。座るときにも、たてづまの上方を右手で押さえて、裾が乱れないようにすると上品です。車に乗るときには、まずはお尻をシートにおろしてから、両足を揃えて向きを変えましょう。
手をあげるときにも、少しの心遣いで落ち着いた印象に。手をあげた方と反対の手で袖口を押さえると、美しく見えます。ものを取るときなども同様に、たもとを押さえましょう。
和装だからと言ってかしこまりすぎず、裾とたもとを気にかけるだけで、ゆかたが映える大人の仕草に近づきます。
◆ゆかたと大人の小物
和小物とのマッチングも、ゆかたの楽しみ方。小粋な組み合わせで、大人の余裕を醸し出せます。
帯は名古屋帯がおすすめです。軽やかな八寸帯を定番のお太鼓結びにして、落ち着いた印象を作りましょう。半襟は思い切って、カジュアルな素材や個性のある生地を選んでみても。絽や麻はもちろん、レースやビーズを控えめにあしらったものも上品かつ華やかです。
草履は塗りの下駄だけでなく、麻などのさわやかな素材のものもマッチします。白足袋や刺繍の入った足袋と合わせて、夏らしいコーディネートを意識しましょう。
◆ゆかたとRinoriのコーディネート
ゆかたでお出かけするときには、バッグも和装に馴染むものを選びたいですね。とはいえ、かっちりとした着物用のカバンではなく、少し外したバッグでヌケ感を出すと、軽やかな印象に変わります。
Rinoriのがま口シリーズは、遊び心と落ち着きのバランスが絶妙。がま口のほんのり和テイストも、ゆかたと好相性です。ゆかたにデカバッグは似つかわしくないので、ポーチにもなるがま口財布だけを小脇に携えて、身軽に出かけるのもおすすめです。
きちんとした心配りと、上品な遊び心で、余裕のある大人のゆかた時間を楽しみましょう。