ていねいのレシピ

じっくり作るやさしい味わい 水出しドリンクで幸せお茶時間

じっくり時間をかけて、美味しさを抽出する水出しドリンク。
すっきりまろやかな味わいを楽しみましょう。

◆水出しドリンクとは

ひんやりとした飲み物が恋しくなる爽やかな季節。近ごろ特に人気を集めているドリンクが“水出し”で作るお茶やコーヒー。少し時間をかけて、いつもより味わい豊かなカフェタイムを楽しみませんか。

水出しで作った緑茶は渋みが優しく、まろやかな味わいが特徴。透明感のある色合いも涼やかな印象です。紅茶は衛生面の問題で一度加熱する方が無難ですが、専用の良質な茶葉を使えば水出しも可能。コクと渋みが強い茶葉より、緑茶のような爽やかな渋みのダージリンや、アールグレイ、フルーツティーなどのフレーバー系がおすすめです。最近、カフェでもよく見かける「コールドブリューコーヒー」も熱を加えずに時間をかけてゆっくり抽出した水出しコーヒーのことです。こちらもコーヒー独特の苦みがまろやかになり、クリアな口当たりでごくごく飲めるのが特徴。ハーブティーも水出しで味わえば、フレッシュでみずみずしい風味をたっぷり感じられるでしょう。

◆水出しの魅力

水出しドリンクは熱を加えないので、苦味成分であるタンニンやカフェインがあまり抽出されず、まろやかですっきりした味わいになるのが一番の魅力。しかし、注目はこれだけではありません。

たとえば水出し緑茶なら、熱を加えると出てこないエピガロカテキンという免疫力アップに寄与する栄養素が抽出されます。熱で壊れてしまうビタミン C なども摂取することができます。お湯で抽出した紅茶などを急冷すると、タンニンが白く濁る「クリームダウン」が起こることがありますが、水出しならクリアさを保てます。透明感のあるドリンクは、見た目にも涼やかなので、グラス選びも楽しいですね。

ガスや電気での加熱が必要ないので環境にも優しく、暑い季節でもストレスなく作れます。水出しならエコで快適なドリンクづくりを楽しめますね。

◆じっくり作って、ゆったりたっぷり楽しむ

水出しドリンクの作り方をご紹介します。コールドブリューコーヒーは、フィルターや茶漉しを用意して、その中に深煎りのコーヒー豆をセットしましょう。ボトルに水を注いでフィルターを沈めれば準備完了。8〜10 時間置けば、すっきりとしたコーヒーが完成。夜寝る前にスタンバイすれば、朝はすぐに美味しいコーヒーを飲めます。

水出し緑茶や水出し紅茶も同様に、好みの濃さになるまで水に浸し、フィルターで濾せばOK。ハーブティーは、花や葉を使った抽出しやすい種類を選んで、水出ししましょう。水出し緑茶にはオレンジピールを削ってあしらえば、オレンジグリーンティーに。レモンや桃、オレンジなどのフルーツに水出し紅茶を注ぐと、風味豊かなシトラスティーにアレンジできます。ノンカフェインで人気のルイボスティーも水出し専用商品が豊富。独特の味わいを水出しで楽しめます。日本茶も紅茶も最近は水出し専用のパックになった便利な商品がたくさん販売されています。

最近ではフィルター付きのボトルも種類が豊富で、持ち歩きに便利なマイボトルサイズのものも。おうちで大好きなお茶やコーヒーを選んで準備すれば、お出かけ先でもまろやかなドリンクが味わえます。

少しずつ色づくドリンクを待つ時間も楽しいもの。好みの濃さ、風味を見極めて、幸せな初夏のお茶時間を過ごしましょう。