ていねいのレシピ

朝が一番美しい夏の花

優雅で凛とした風情を漂わせる、蓮の花。
夏の水辺を彩る美しい光景を探しに、少し早起きして出かけましょう。

◆蓮の花ってどんな花

蓮の花と聞いて、どんな花を思い浮かべますか。ピンクの花びらが重なった花と、緑の丸い葉が水面に浮かぶ様を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。でも、その姿は蓮ではなくて睡蓮かもしれません。

よく似ている蓮と睡蓮、実は別の植物です。蓮の花は茎を伸ばして水面から少し高い位置に咲きますが、睡蓮は水面に花を咲かせます。蓮の葉は大きな円形をしていて、艶のある丸い切れ込みの入った葉は睡蓮。花も葉も、よく見ると違った美しさがあるのです。

夏は蓮の花が盛りを迎える季節。早朝に開いた蓮の花は、お昼には閉じてしまいます。そして初めての開花から4日目には、夕方まで咲き続け、花びらを落として散っていくのです。朝だけ目にできる奇跡のような開花と、ハラハラと散りゆく様に、ひと夏の儚さが重なります。


◆寺に多い蓮の名所

蓮は仏教との関連から、寺の境内の池で見ることも多く、称名寺(宮城県)や専修寺(三重県)、三室戸寺(京都府)など、蓮の名所として有名な寺は多数あります。三室戸寺は、100種類の蓮の背景に三重塔や鐘楼が見え隠れする人気のフォトスポットで、以前、JR東海の「そうだ、京都行こう。」キャンペーンにも登場しました。

各地の公園でも蓮が鑑賞できます。花はす公園(福井県)は名前の通り蓮に特化した公園で、130種類以上の蓮が育てられています。国の特別名勝である栗林公園(香川県)の広大な敷地には、蓮見茶席がしつらえられています。
珍しいところでは、古代蓮の里(埼玉県)が挙げられます。土地改良工事で見つかった蓮の実が原種の蓮と判明し、これを育てて株数を増やした名園。くっきりとしたピンク色には、平安時代の雅な美しさが感じられます。その他にも、日本の原風景を感じられる、宮地やすらぎの里(岡山県)など、蓮を鑑賞できるスポットは全国各地にあります。


◆都会の中の蓮スポット

都内の蓮の名所として名高いのは、上野恩賜公園。園内の不忍池に咲き乱れる蓮の花は歴史も古く、江戸時代にはすでに浮世絵に描かれていました。ここには現在5種類(明鏡蓮、蜀紅蓮、浄台蓮、不忍池斑蓮)の蓮が自生。池の中までのびた遊歩道があるため、蓮を間近で観察できます。赤い柱と緑の屋根のコントラストが美しい弁天堂をバックに、群生する蓮を撮影するのもおすすめ。高層ビル群と美しい蓮のコラボレーションも大都会ならではの風景です。


◆Rinoriを持って蓮を見にいこう

ちょっとワクワクするおでかけにはシンプルで心地いいお気に入りのバッグをぜひ。素敵な光景にカメラを向けたり、思わず近寄って花を覗き込んだり…上質なRinoriのショルダーバッグが、蓮を楽しむひとときを大人カジュアルにエスコートします。美しい花を愛でながら、旬を感じ、ナチュラルな時間をすごしてください。