ていねいのレシピ

おうちでほっこり あったか〜いお酒時間

おうち時間をゆったり楽しむこの冬。ちょっとおしゃれなホットアルコールで、大人の夜をしっとりあたたかく過ごしませんか。

◆冬はゆったり家飲みを

おうち時間が中心のこの冬は、長い夜もゆっくり楽しみたいもの。定番化してきた家飲みはリラックスしながら、時間を気にせずにお酒を楽しめるのが魅力。大好きな音楽をかけたり、愛読書や雑誌を片手に、自分だけの濃密な時間を味わえるのも良いですね。よく冷えたビールやハイボールもいいけれど、たまにはおしゃれなムードを演出できる、ゆっくり味わうお酒はいかがですか。冬だからこそ欲しくなる温かいお酒で体の芯まで温まりましょう。



◆スパイシーなホットワインに注目

体を温めてくれるホットアルコールの代表が、ホットワイン。寒いヨーロッパでは冬の定番ドリンクで、フランスでは「ヴァン・ショー」、ドイツやオーストリアでは「グリューワイン」、イギリスでは「モルドワイン」と呼ばれます。クリスマスシーズンにはマーケットなどに屋台が立ち並び、甘いワインと香辛料の香りが、冬を告げる風物詩になっています。

また、北欧では「グレッグ」とも呼ばれ、香辛料だけでなく、ドライフルーツやナッツがゴロゴロと入っていて、食べ応えもしっかりのホットワインとして親しまれています。温めることでアルコールが少し飛ぶので、飲みやすく酔いづらいのも特徴です。

◆自分流ホットワインを作ろう

アレンジ自由なホットワインは、ぜひ手作りしてみましょう。用意するのは、赤・白・ロゼ…なんでも好きなワインでOK。飲み残してしまったものや、安価なもの、いくつかの種類を混ぜても美味しく仕上がります。渋みが穏やかなものがおすすめ。スパイスはホールでもパウダーでも大丈夫。シナモン、クローブ、スターアニスなどがよく合います。

まずは小鍋でワインとスパイスを温めて、沸騰直前まで火にかけます。火を止めたらお好みでフルーツやドライフルーツ、ナッツ、生姜などをトッピング。甘さを足したければ、蜂蜜を垂らしても。あっという間にできるのでフルーツを変えていろんなバリエーションを楽しむのもいいですね。

出来上がったホットワインは、耐熱グラスはもちろん、マグカップに注いでも素敵な雰囲気に。薄く切ったバゲットに、ハムやチーズ、魚介や野菜などをのせたタルティーヌを合わせると、ワインの甘さが引き立ちます。リエットやパテなどのコクのあるおつまみにもよく合います。

◆あたたかいお酒で心もほぐれる

ホットワイン以外にもヨーロッパ由来のおしゃれなホットアルコールを、いくつかご紹介しましょう。例えばコーヒーの風味豊かな「アイリッシュコーヒー」。角砂糖の上にコーヒーを注ぎ、アイリッシュウイスキーを加えたら、その上に生クリームを浮かべたまるでスイーツみたいなアルコール。アイリッシュ系のウイスキーがなくても、家にあるウイスキーで代用できます。ウイスキーの芳醇な香りとコーヒーの苦み、そして砂糖と生クリームの甘さが絶妙に合わさってやみつきになりそうです。

「ホットバタードラム」は、甘い香りとコックリとした味わいが、真冬にぴったり。角砂糖の上からラム酒と熱湯を注ぎ、最後にバターを落とします。お好みでスパイスを加えるのもおすすめ。体がじんわり温まるので、イギリスでは風邪のひき始めに飲む人もいるのだとか。

紅茶党には「ティーロワイヤル」はいかがでしょう。まずは温かいストレートティーを用意します。ティースプーンに角砂糖を置いてブランデーを少量注いだら、お酒が染み込んだ砂糖に火をつけます。青い炎が消えたら、それを紅茶へ垂らして完成。バトルロワイヤルのように、見た目もワクワクするドリンクです。単に温かいロイヤルミルクティーやチャイにブランデーを少し加えるだけでもいつもと違う大人のティータイムに。

缶を開けてすぐ飲めるお酒もいいけど、少し手を加えて、じっくり仕上げる時間も楽しいホットなお酒。しっとり過ごす冬の夜の定番になりそうです。