ていねいのレシピ

じっくり煮込む、冬こそコンフィ

クリスマスに忘年会、お正月と、何かとイベントの多い季節。
素材の味わいを生かした煮込み料理「コンフィ」で、ちょっぴり豪華なおうちディナーしてみませんか。

◆フランスの伝統的な煮込み料理「コンフィ」

最近デリやフレンチレストランで見かける「コンフィ」。一体どんな料理かご存知ですか。コンフィとは、肉などをオイルに浸して低温で煮込む、フランスの伝統的な調理方法。低温の油でじっくり加熱するので、肉汁を逃さずジューシーな食感に仕上がります。甘みや旨みが引き出され、素材本来の味を楽しめる料理です。

コンフィは油でコーティングされているので、保存食にもぴったり。密閉袋や瓶にオイルと一緒に詰めれば、2週間程度しっとりとした美味しさを楽しめます。

◆おすすめコンフィは肉料理

身近な材料でコンフィを作ってみましょう。定番はチキン。まず、もも肉や手羽先などの部位に塩を刷り込み、密閉袋に肉とオリーブオイル、タイム・ローリエなどのハーブを入れて、数時間寝かせます。大きめの鍋に肉を入れたら食材がかぶる程度の油を注いで、約80℃を保ちながら2時間ほど煮込み、油が冷めれば完成です。手間暇をかけた料理は、愛情いっぱいでより味わい豊かに。煮込み時間もゆったり楽しみましょう。
チキン以外の素材でも美味しいコンフィが作れます。たとえば砂肝は、コリコリした食感が楽しい一品に。贅沢にマグロのサクを使えば、リッチなツナが完成します。豆やキノコは副菜にも、お酒のつまみにもぴったり。少し強めに塩をすると、素材の風味がさらに引き立ちます。

◆和風コンフィにも挑戦

フランス料理のコンフィを、和風の味付けで楽しむのもオツなものです。たとえばハーブを山椒に変えて、オリーブオイルを上質なごま油にすれば、親しみやすい味わいに。

醤油や西京味噌で下味をつけてから油に入れて加熱すれば、ご飯や日本酒にも合います。長ネギ、生姜、ゴボウなどの根菜を肉・魚と一緒に油の中で加熱すると、煮物のようなバランスの取れたメインディッシュが出来上がります。

◆コンフィを囲んで年末年始の団らんを

見栄えのいいコンフィがあれば、年末年始の食卓も華やかになること間違いなし。かたまり肉をたっぷりと切り分けてもお皿に盛っても良いし、薄くスライスしたチキンは洋風おせちとしてもおすすめです。砂肝やお豆はハーブやオイルと一緒に盛り付けて、バゲットとワインで楽しむのもおしゃれ。

オイルには旨みと香りが移っているので、捨てずに利用しましょう。パスタを絡めてパーティーのシメにしても良いですね。

手間と時間をかけて煮込んだコンフィで、今年の冬はのんびりおうちディナーを楽しみましょう。